「クラウド・バイ・デフォルト」に向け Chromebook™ が最も適している理由/戸田市教育委員会

戸田市教育委員会 は「子供の成長と生涯にわたる学びのまち」を実現するため、21 世紀を生き抜く子供たちの「やり抜く力の育成」を目指しています。 予測すら困難である未来社会において、子供たちが自立的に生きられるように、AI(人工知能)では代替できない能力と、AI を活用できる能力の育成。そしてこれらの能力を育てるために、産官学民と連携した知のリソースを積極的に活用して常に新しい学びを創造しています。
客観的な根拠(エビデンス)を重視した教育政策に基づき、2018 年には 2000 台の ASUS Chromebook Flip C213NA-BW0045 を市内小学校へ。翌年、2019 年には市内中学校に後継機となる ASUS Chromebook Flip C214MA-BW0028 を 1080 台配備し、「クラウド・バイ・デフォルト」をコンセプトとした ICT デバイス環境を実現されました。今回は児童向けの ICT 教育用端末として Chromebook を採用された経緯や導入背景について 戸田市教育委員会 教育長 戸ヶ﨑勤氏、同教育委員会 教育政策室 主幹 兼 指導主事 布瀬川裕貴氏、同教育委員会 事務局 教育総務課 主幹 榎本好伸氏 にお話を伺いました。
学校現場にとって Chromebook が非常に有効な利点
教育長 戸ヶ﨑勤 氏
戸ヶ﨑教育長:Chromebook の特徴であるすべての操作を基本 WEB 上で完結させるという行為が、今までの発想になかったため、私自身も疑問はありました。ですが、最終的には腑に落ちたというか、これからは「クラウド・バイ・デフォルト」であるべきという確信に代わり、戸田市で一気に本格検討を進めようという流れになりました。
また当時は Chromebook 自体が日本においてそれほどポピュラーなものではありませんでしたので「何これ?」という意見もありましたし、学校現場からも戸惑いの声があがったのは事実です。ですがどこかのタイミングで教師が気づいたんです。「これって便利じゃない?」と。その声が校長に伝わり、そして校長から他の学校の校長へ伝わって、結果、「Chromebook いいじゃない」という声が現場から全体に広まったという背景があります。
戸ヶ﨑教育長:すべて WEB 上で完結するというのが標準になれば、CPU が低い PC でも十分使えます。しかし Windows PC のようなハード依存が強いパソコンになると、インストールするコンテンツの容量が大きくなればなるほど、CPU やメモリーのパワーに依存してしまいます。それに比べて Chromebook の考え方は基本的に「クラウド・バイ・デフォルト」ですからそこまで CPU やメモリーに依存することはありません。この部分は学校現場にとって非常に有効な利点であるということをもっと認識されていいんじゃないかと思います。
戸田市が考えたOSの違いによる利点・欠点

戸田市が考えたOSの違いによる利用シーン

授業の進行を妨げない、Chromebook ならそれができる
事務局 教育総務課 主幹 榎本好伸 氏
榎本主幹:Windows の場合、マスターイメージを作成してからキッティング作業などを進めていく流れが一般的ですが、 Chromebook の場合は自分のアカウントでログインさえすれば元の環境を呼び戻せるため、そういったキッティングが不要になります。これは導入準備や展開の際の手間やコストが随分削減できます。
あと万が一故障した際、保管されている予備機と交換することで学校はその場をしのぐことができます。それは授業の進行を妨げないということを意味していて、教育現場においては重要なことです。そして故障した Chromebook は業務が落ち着いた段階で修理に出せばよいということがあらかじめ分かっているので、実際に学校の教師も慌てることなく対処ができます。またウィルス対策ソフトやフィルタリングソフト等を個別に用意する必要がないというのも魅力です。
ASUS Chromebook Flip C214MA は児童の日々の利用環境を支える堅牢性を備えている(実際の落下痕)
布瀬川指導主事:ASUS Chromebook Flip C214MA-BW0028 は教育向けのモデルなので、軍用規格であるミルスペック※(MIL 規格)に準拠もしていますし、学校で要望してるような使い勝手をすべて使えるような仕様になっています。あとは駆動時間が 12 時間もありますし、1 日の授業で充電せずともに使用できるため安心です。
※ミルスペック = 米国における軍用品の調達規格の総称、とりわけ米国国防総省が規定する装備品の耐久性能に関する規格の通称
戸ヶ﨑教育長:ASUS はマザーボードメーカーとしても日本でも世界的でも実績があります。そういった信頼感というのはカタログデータだけでは感じ得ることはできないと思いますが、マザーボードメーカーとしての信頼感がある ASUS が製造した Chromebook というだけでも安定感を感じます。

デバイスに不慣れな教師こそ Chromebook が最も扱いやすいデバイス
教育政策室 主幹 兼 指導主事 布瀬川裕貴 氏
布瀬川指導主事:教師は授業作りのテンポをすごく大事にしますので、デバイスの起動が速いことは授業において非常に有効です。Chromebook の起動はスリープ状態からわずか 7 秒程度なので、それだけでも非常に価値があると思っています。
あとパッチの更新がバックグラウンドで自動で行なわれていることは、こういったデバイスに不慣れな教師にも安心ですし、心配する必要がない。パッチを更新した途端、「フリーズした、アプリが利用できなくなった、動きが遅くなった」というシチュエーションに現場の教師が遭遇してしまうと混乱を招いてしまいます。
榎本主幹:ネットワークに関しても各学校へ延びている幹線及び校内配線を 100 メガから 1 ギガにすべて上げましたし、すべての教室へ高速な無線アクセスポイントも導入し、ボトルネックの無いネットワーク基盤を構築しましたので、快適な操作環境が実現できていると感じています。
チームごとのプログラミングワークショップにおいて、プログラミングコンセプトを説明する児童
現場の声を反映させた結果が Chromebook の採用につながった
戸ヶ﨑教育長:戸田市の中でも比較的 IT に精通している教師が最初に Chromebook を評価したという背景があります。その人たちが、Chromebook が実際に現場に導入された場合のデバイス管理、運用方法、授業進行イメージなどをいろいろ評価して合格点を出してくれました。だから我々としても推し進めることができました。すべては教育の最前線である学校の声を反映させたことが Chromebook の採用につながったのです。
(左)戸田市教育委員会 教育政策室 主幹 兼 指導主事 布瀬川裕貴 氏(中央)同教育委員会 教育長 戸ヶ﨑勤 氏(右)同教育委員会 事務局 教育総務課 主幹 榎本好伸 氏
(Posted by Shinji Suzuki)
・Google, G Suite for Education および Chromebook は Google Inc. の登録商標または商標です。
◆お客様プロフィール
学校名:戸田市教育委員会
住所:埼玉県戸田市上戸田1丁目18番1号
業種:教育委員会(公立小中学校)
◆導入リセラー:富士電機ITソリューション株式会社
Google 認定サブリセラーとして「Chromebook の学習パソコンを使った授業の支援や先生方への校務支援はもとより、導入からクラウドサービスまで教育現場のICT環境をすべてご提供いたします!ICT環境の整備だけではなく、ICT支援員派遣やヘルプデスク、技術支援等、様々なトータルサポートを行っています。